給湯器の水漏れの原因と応急処置の方法

給湯器が水漏れを起こす主な原因は経年劣化です。
一般的に給湯器の寿命は8～15年といわれています。
早い場合は8年ほどで内部の部品が劣化を始めます。
特に接続部のパッキンなど、ゴム製の部品は劣化が早く、これが破損することで水漏れを起こします。

また家庭用の給湯器を業務用に使用するなど、本来想定されていない用途や頻度で稼働させることも、劣化を早める原因となります。

予防策としては、定期的な点検を行い、トラブルが起きる前に交換を検討するのが良いでしょう。
古い給湯器は修理をしてもまたすぐに水漏れを起こしてしまうケースが多く、修理をするより交換したほうが、結果的に安く済むことが多いためです。

新しくしてから１～３年の給湯器から水漏れがあった場合は、取付時にパッキンの締めが緩かった、逆に強く締めすぎてパッキンを傷めてしまったなど、施工不良が原因であるケースがほとんどです。
設置を担当した業者や賃貸の管理会社へすぐに連絡をしましょう。
保証期間内であれば無償で修理してもらえます。

故障をしていなくても、給湯器の水抜き栓から少量の水が排出されることがあります。
水が出ているのを見て「故障だ！」と思ってしまうこともあるかもしれませんが、これは内部の圧が高まった際に、水を排出することによって圧を低下させたり、冬場なら水の凍結を防ぐための正常な動きですので、お湯を出してみて異常がなければそのまま使用しても問題ありません。

ですが、あまりにも頻繁に水が出る場合や、出る水の量が多い、水抜き栓以外の場所から水が出ているといったケースでは、内部で故障している場合があるので、業者へ連絡をして対処してもらいましょう。

水漏れを発見した場合の応急処置としては、まずはすぐに使用を中止し、ガス栓を止め、次にバルブを締めて水を止めましょう。
多くの場合、バルブは給湯器の下部に設置されていますが、場所が分からない場合や、バルブが硬くて回せないといった時は、水道メーターのそばにある止水栓を止めてしまうと良いでしょう。
水を止めることで、新たな水漏れの発生を防ぐことにも繋がります。

ガスと水を止めて応急処置をしたら、必ず業者に連絡し、症状を確認してもらった後、修理や交換をお願いするようにしましょう。
賃貸物件の場合は大家や管理会社へ連絡すれば対応してもらえます。

水漏れの原因が分かったからといって、決して自分で修理しようとしてはいけません。
給湯器の構造はそれほど複雑ではありませんが、ガスや石油といった危険物を扱うため、ほんの少しの間違いが大きな事故に繋がることもあり得ます。
また、不完全な修理をして使用を続けると、一酸化炭素を発生させることもあります。
一酸化炭素は無味無臭ですので、自覚症状のないまま大量に吸い込み、意識を失うことも少なくありません。

自分で上手く修理したと思って使い続けた結果、一酸化炭素中毒に陥り、命を落としてしまう……。
そんな事故も過去に起きています。