給湯器が引き起こす一酸化炭素中毒などの深刻な事故について紹介

秋から冬にかけては給湯器を使用する機会が増えますが、それと同時に給湯器による事故の件数も増加します。また、給湯器を10年以上使用している場合、製品の劣化などが原因となって火災事故が発生する危険性があります。給湯器の事故は火災のほかに、不完全燃焼を起こして気付かないうちに一酸化炭素中毒になってしまうケースもあるので注意が必要です。そこで今回は、給湯器事故にまつわる注意事項について詳しく解説します。

目次

気をつけよう!給湯器が原因で起こる事故

製品評価技術基盤技術機構(NITE)は、2009年から2013年にかけて報告があった給湯器が原因の事故のうち、そのほとんどが使用開始から10年以上が経過した製品が原因であるとしています。そうした事故の多くは物的被害の出ているもので、人的被害の出たケースは僅かですが、給湯器の事故は発火や焼損につながりやすいことから、住宅火災や一酸化炭素中毒の原因になる可能性があるとNITEは注意を呼びかけています。
参照:https://www.nite.go.jp/data/000054934.pdf

たとえ故障が見られなかったとしても、10年以上使用した給湯器は基盤や熱交換器などが経年劣化することにより、新品時よりも熱効率が1~2割程度悪くなるといわれています。お湯が出てくるまでに時間がかかるようになったり、お湯の温度が安定しなくなったりしていると感じることがあれば買い替えを検討して事故を未然に防ぎましょう。特に、安全装置が付いていない古い燃焼器具を使用し続けるのは大変危険です。

不完全燃焼が原因で発火!給湯器が原因で起こる火災

給湯器が原因で起きた火災のうち多く見られるのは、給湯器そのものの故障が原因による火災ではなく、給湯器が発火源となって火災につながったケースです。たとえば、給湯器の近くでガスボンベを廃棄するための穴を開けていたところ、ボンベから噴出したガスが給湯器の火によって引火爆発したというケースがあります。こうした火災事故を防ぐためには、給湯器の近くではガスボンベなどの引火しやすい器具を使用しないことが大切です。

給湯器そのものが原因の火災で多いのが、換気不良によるものです。給湯器は給排気ともに多量の空気を必要とする構造になっています。そのため、排気や吸気が不十分な環境になると異常燃焼を引き起こして発火します。過去には、ペット用のマットを給湯器に立てかけていたために排気口が塞がれてしまって出火したというものや、境界線ギリギリまで隣家が建てられたことが原因で空気の取り入れが不完全となり、出火したという事例があります。給湯器の周辺には充分なスペースを確保し、換気を阻害しないように気をつけなければなりません。

そのほか、給湯器内部の損傷で火災が起きた事例もあります。給湯器内部の接合部で溶融欠損が起きたことが原因の事故がありました。これは、水管部分に付着した緑青やゴミが排気不良を引き起こし、局部過熱が発生したためだと考えられています。給湯器内部の汚れや錆びなどは外から確認することができないため、長年使用した給湯器は新しいものに買い換えることが有効な対策となります。

換気が大切!給湯器が原因で起こる一酸化炭素中毒

給湯器の排気不良による不完全燃焼は、火災にまでは至らなくても一酸化炭素を発生させる恐れがあります。一酸化炭素は無色無臭にも関わらず毒性が強く、少量でも危険です。一酸化炭素中毒になると頭痛や吐き気といった風邪に似た症状を引き起こすことがあるほか、手足に痺れを伴うという症状が出るので給湯器による事故だと気づきにくいです。最悪の場合は死に至るケースもあるので早急な換気が必要です。

平成14年から平成18年の間で、23人が一酸化炭素中毒で亡くなっているというデータがあります(※1)。 事故の多くは、煙突の不備や換気不足が大きな原因です。給湯器を使用するときは、換気扇やレンジフードのファンを回すか、あるいは窓を開けてしっかり換気することが大切です。ただし、排気筒(煙突)式風呂釜でお風呂を沸かしたり、シャワーを使用したりしている間は換気扇を回さないでください。排気が浴室内に逆流してしまい、逆に一酸化炭素中毒になってしまう危険性があります。
※1 http://www.kamomegas.co.jp/gas03.html

また、使用中に火が消えてしまうといった場合も、内部で不完全燃焼を起こしている可能性が高いので注意が必要です。途中で火が消えるようなことがあれば、ただちに使用を中止し、ガス会社に連絡しましょう。そのほか、前板の塗装が煤で黒く変色している場合や使用中に不快な臭いがする場合、機器本体が異常な熱さになっている場合も給湯器に問題が発生していると考えられます。そうした際にもすぐに使用を中止しましょう。

給湯器の使用には十分な注意を!

給湯器は換気をしながら使用することで事故を防ぐことができますが、給湯器の老朽化が原因で事故が起きるケースも多いので、10年以上使用した場合には新しい製品に交換することが大切です。事故が起こると、火災や中毒死を招く恐れがありますので、使用中に何かしらの異変を感じたらただちに使用を中止して、給湯器修理業者に修理や交換を相談して、安全に給湯器を使用しましょう。

サービスの流れについて

  1. STEP01

    お問い合わせ

    給湯器でお困りの方はお気軽にお電話ください。トラブルの状況をお伺いいたします。

  2. STEP02

    スタッフが到着

    到着しましたら、まず名刺をお渡しします。その後現地調査をいたします。

  3. STEP03

    お見積り・作業説明

    現地調査後、正確な金額を提示いたします。作業内容もしっかり説明いたします。キャンセル頂いても料金はかかりません。

  4. STEP04

    作業・完了

    説明後に作業にとりかかります。無事に作業が完了しましたら、お支払いをお願い致します。

ここまでの作業はすべて無料です ※場合により料金が発生する可能性がございます。

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